中高生のための英語ブログ

現場の英語で受験勉強

Tokyo 2020 Olympics logo scrapped amid plagiarism claim

東京オリンピックのロゴマークがパクリだったことは、海外でも報道されました。

http://www.bbc.com/news/world-asia-34115750

scrap = 廃棄する、amid = in the middle of = ~の真っただ中に、渦中に

plagiarism = 盗作

plagiarismなんて単語、初めて見ました。パクリデザイナーに感謝ですね。

でも、自分で使うときは、簡単な単語で以下のように言いましょう。

A Belgian artist had complained that his design was stolen.

結構なんでも、割と簡単な単語でカタが付くものです。特に英作文では、自分の知っている表現しか使わないのが鉄則です。

The logo was unveiled only last month, based around the letter T and a red circle representing a beating heart - which critics said resembled the Japanese flag.

Its withdrawal is a highly unusual move.

unveil = veilを取る = 公表する

この「un + 動詞」の形の言葉は結構あって、unfold = 広げる(fold=たたむ)が代表選手です。

represent = 象徴する。critic = 批評家。ここでは critisize = 非難する、的な悪い意味はありません。resemble = ~に似ている。

withdrawal = 引き下がること、撤回(withdraw = 引き下がる)

「ロゴマークの撤回は、かなり珍しいことだ」と書かれてますね。ま、そうでしょう。

"We're certain the two logos are different," Toshio Muto, director general of the Tokyo organising committee, told a news conference.

"But we became aware of new things this weekend and there was a sense of crisis that we thought could not be ignored.

日本式の玉虫色の決着は、上記のように表現されました。

「2つのロゴは違うものと確信しているが、無視できない批判的な空気が醸成された」

で、ダメ押しの読者の声:

First the stadium gets scrapped and now a logo row.  Not a great start for Tokyo 2020...

get + 過去分詞=be + 過去分詞。受動態に解釈してください。

row = in a row = 続けて、ですかね。Not a great start みたいな皮肉は、よく使われます。部分否定の「素晴らしい出だしとは言えない」ですが、まあ本当に言いたいことは。。。4月に4連敗したピッチャーとかにも使われがちです。

たしかに、そのとおり。。

Japan restarts reactor, lifting ban on nuclear power

今日は "lift" です。liftは、weight liftingからわかるように、ものを持ち上げる、という意味です。そこから、置かれていたバー(道路などをふさぐ進入禁止の柵のイメージ)をよいしょと持ち上げて取り去る=(禁止などを)解除する、という意味が生まれます。これ、結構使われますので、覚えてください。

「日本が原子炉を再稼働、原子力使用禁止令を解除」です。(ban = 禁止令)

Japan took a decisive step toward ending a two-year freeze on the use of nuclear power, as an electric utility restarted one of the dozens of reactors in the country that were taken offline after meltdowns at a plant in Fukushima in 2011.

decide = 決める、decisive = 決定的な。様々な議論に決着をつける、断固とした~、という意味です。

freeze = 凍結。刑事モノで "Freeze!" といえば、「動くな!」です。

electric utility (company) = 電力会社、offline = オフラインになっている。。「オンライン」が「使用中」というイメージ。

「日本は2年間にわたる原子力発電所の凍結措置に終止符を打ち、2011年の福島原発事故以来停止されていた[dozens of]原子炉の1つを、電力会社が再稼働した。

接続詞の "as" は、ここでは "and" 的に訳しました。ここまで原文が長いと、どうしても左から右に訳したいからです。

迷ったのが、"dozens of"。文字通りには「1ダースの数倍の=数十もの」ですが、本当にそんなにあったっけなあ、と。。答えは、発電所の数で17、原子炉の数で44。reactorは原子炉ですから、たしかに「数十」ありますね。ちなみに、発電所はpower plantとか、electric power stationとかいいます。

http://www.nytimes.com/2015/08/11/world/asia/japan-restarts-reactor-lifting-2-year-ban-on-nuclear-power.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&module=second-column-region®ion=top-news&WT.nav=top-news&_r=0

The textbooks taught us that by dropping atomic bombs, the U.S. hastened the end of World War II.

広島に原爆が落とされてから70年。アメリカ人が書いた記事です。

http://edition.cnn.com/2015/08/05/asia/japan-hiroshima-70-years-ceremony/index.html

Growing up in the U.S., I learned as a teenager to associate Hiroshima and Nagasaki with the image of two distant, devastated Japanese cities. The textbooks taught us that by dropping atomic bombs on Japan, the U.S. hastened the end of World War II. In other words, the slaughter of hundreds of thousands of civilians ultimately helped save lives.

出だしの "Growing up" は分詞構文。 As I grew up.. の省略で、「米国で育った私は。。」と続ければいいでしょう。

associate A with B = AをBと関連付ける、devastate = 徹底的に破壊する、atomic bomb = A-bomb = 原爆、hasten = 早める、slaughter = 大虐殺、hundreds of thousands of = 何十万の、civilian = 一般市民、民間人

「米国で育った私は、10代のころ広島と長崎について学び、破壊された2つの遠く離れた日本の都市の画像を連想する。教科書には、アメリカが原爆を落とすことで第二次世界大戦の終戦が早まったと書いてあった。言い換えれば、何十万もの民間人の死が、究極的には(多くの)命を救ったのだと。」

associate という動詞は、基本的に日本語にはない使い方をされているので、翻訳しにくいです。直訳は「広島長崎で、~の都市を連想することを学んだ。」あるいは「学んで、広島長崎について~の都市を連想するようになった。」

ま、ヒロシマナガサキと聞けば、こういう↓写真を思い出す、ということです。

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そして若い世代もヒロシマを訪れて、学校で学んだ「歴史」とは違った印象を持ちます。

Perhaps the charred children's school uniforms on display in the Hiroshima Peace Memorial don't fit the image many Americans have of "the Great War."

Several young U.S. visitors leave the museum this week, clearly grappling with very difficult questions.

"All of these innocent civilians died. When you look at it from a moral standpoint, was this really necessary? Did we have to do this?" asks Scott Baker, a 16-year old Boy Scout from Cupertino, California.

char = 焦がす、Great War = 大戦、grapple with~ = ~と取り組む、innocent = 罪のない、moral = 道徳的な、from a ~ standpoint = ~の観点から

広島平和記念資料館に展示されている焦げた子供の制服は、おそらく多くのアメリカ人の大戦に対するイメージとはそぐわない。」という第一文から、戦争をマクロにとらえる歴史教育からは、個々の人間の悲劇は伝わらないことがよくわかります。まあ、これは日本の歴史教育においても同じことですが。

Was this really necessary?  Did we have to do this? という疑問を個人個人が持つことこそが、生きた歴史教育なのでしょう。

イランや北朝鮮の核保有の問題を挙げたあと、記事は以下の文で終わります。

But amid these potential threats to global stability, it is worth keeping one historical fact in mind. The U.S. is the only country in the world to have ever used nuclear weapons in an act of war.

amid = in the middle of = ~の真ん中に、さなかに、worth doing = ~する価値がある、keep ~ in mind = 覚えておく、nuclear = 核の、原子力

歴史上唯一の原爆使用国が、現在世界の警察の役割を果たしているのも皮肉なものです。非戦闘員の無差別殺戮が罪として問われなかったのも、マクロの観点で見れば「時代が違う」のでしょうが、現場で流された多くの涙のことを考えることも、英語を習得するひとつの「成果」です。

A shopper cuts open red capsicum to discover family of caterpillars

きのうの続きです。いい文だったんで。

表題の文の "to 不定詞" ですが、副詞的用法ながら「~するために」ではなく、「(結果として)~した」という「そして」っぽい意味になってます。

これ、よく出てくるので気をつけてください。「買い物客が赤トウガラシを切って開けたら、いも虫の一家が見つかった」。「いもむしを見つけるために、唐辛子を切った」では決してありません。

cuts open は動詞が二個並ぶ形。You had better go see a doctor. = go and see / go to see と同じ意味。三単現の "s" が一個目の動詞にしかついてないので、cuts open = cuts to open ですかね。

http://www.smh.com.au/business/consumer-affairs/coles-shopper-cuts-open-red-capsicum-to-discover-family-of-caterpillars-20150804-gir6e5

この記事の最初の文、わかりますか?

It's The Very Hungry Caterpillar - the sequel.

なぜ "The Very ..." の部分が斜体になり、かつ単語が大文字始まりになってるのでしょうか。

こういう場合、たいてい何かの題名とかけてます。これは、絵本でおなじみの「はらぺこあおむし

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これ、海外の作品だったんですねー。オーストラリアの新聞にまで引用されるなんて、世界中で大ヒットのようです。

じゃあ、そのあとの "- sequel" は? sequel = 続編。よって、「はらぺこあおむし -- その続編」となるわけです。

これはスーパーで野菜を買う話ですから、日常的に使われる単語の習得チャンスです。

veg = vegetable、chop = (たたき)切る、stir fry = いためる、いため物、supermarket chain = スーパーマーケットチェーン、larva / larvae (複) = (昆虫の)幼虫,crunchy = カリッとした、bug = 虫、flick out = ピシッとはじきだす、rinse = すすぐ、洗う、refund = 払い戻し、replacement = 交換

stir fry と larva は受験では出ないかもしれませんが、向こうで生活するんなら必須単語です。英語に「受験英語」も「生活英語」もありません。この際、全部覚えてしまいましょう。

Excuse me, there's a caterpillar in my capsicum

この記事、日常生活ベースのちょっとした軽い記事なんですが、こういうものこそ単語にクセがありますね。

まずもって、こんなに短い文なのに、キーとなる単語2語を知らないと意味がわからない。caterpillar = いも虫、capsicum = 唐辛子。「ぼくの(買った)唐辛子にいも虫いたんすけど」。ちなみに、米キャタピラー社が作っている黄色い乗り物の、ゴムまいたようなタイヤの部分は「キャタピラー」として商標登録されています。確かにいも虫っぽいですが、自分の会社に「いも虫」っていう名前をつけるなんて、わりと勇気があることのような気もしますね。

A shopper posted a photo of his multi-legged find on the supermarket's Facebook page, joking that he "took some friends home with us".

shopper = 買い物客、post = 投稿する、find = (名) 発見物

スーパーで買った野菜を切ったらいも虫がでてきたから、軽いジョークで写真を投稿したみたいです。leg = 足という名詞ですが、これを受動態っぽく使って「複数の足を持つ」みたいな表現、結構よく見ます。He is a multi-talented person. とか。

"I would like to thank you for providing me with groceries that are indeed fresh," he said.

「provide 人 with もの」という形も、こういう生きた例文で学びましょう。groceries = 食料品、indeed = really = 本当に。

そしてこういう場合、たいていスーパー側の粋な回答が続くことになります。

They responded with good humour to the post, thanking him for finding the caterpillars safe and sound before they were cooked.

"We hope the joy of being new foster parents to this army of caterpillars brings you much warmth this winter."

safe and sound = 無事で、foster parent = 育ての親、army of = ~の大群

「スーパー側はその投稿にユーモラスに返答、いも虫を調理前に無事に見つけてくれたことに感謝した」

「いも虫たちの新しい里親になるという喜びで、あなたがこの冬(オーストラリアの話です)暖かい気持ちになれますように」

1文目の分詞構文は "and" の省略なので左から2つのパートに切って訳し、2文目の無生物主語は、日本語的に「あなたが、喜びで。。」としました。「喜びが。。」とすると直訳っぽくなります。別に減点はされないでしょうが、自然な翻訳を心がけましょう。

www.smh.com.au

One of the scariest jet landings ever

[ One of the + 最上級 + 複数名詞 ] を、もう一題。"ever" の強調つき。

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scary = こわい、landing = 着陸

「史上最恐の着陸」くらいですかね。

中受の国語説明文で、わかりきったことは省略される日本語 vs 論理的な外国語表現、という文がありましたが(by 金田一春彦氏)、これなんかも一つの例かもしれません。

one of 最上級で、「最も~のうちの一つ」と英語では言いますが、日本語では「史上最も~な」と、"one of" のニュアンスは所与のものとして省略されることのほうが多いと思います。

和訳するときは、「最もこわい着陸のひとつ」とやるといかにも直訳ふうになってしまうので、「のひとつ」ははしょってもいいのでは?

これは動画で見ることをお勧めします。英語のナレーションもあるし。

One of the scariest jet landings ever - CNN Video

当時アムステルダム空港には "powerful 70 mph (mile per hour) wind" が吹いていたそうです。1 mile = 1.6kmなので、70mph = 時速112キロ。秒速31mの暴風ですね。怖すぎる。。。

Best pre-at-bat routine ever?

espn.go.com/mlb より。

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 夏の甲子園埼玉県予選に登場したバットヌンチャク男。代打で出てきて、一球ごとにバットをぶんぶん振り回すわ、バッターボックス内でぴょんぴょん飛び跳ねるわ、こんな↑決めポーズまで繰り出すわで、結構斬新です。(結果はセカンドゴロ)

野球用語ですが、at bat = 打席。pre = 「前」を表す接頭語ですから、pre-at-batで、打席前。routine (後ろにアクセント) は、いつも決まってやること、の意味。「日常茶飯事」とか書いてある単語集とかあるみたいですが、ちょっと違いますかね。文脈でそういう風に訳す場面があるかもしれませんが。朝、食事をして歯をみがいたり、学校にいくときに駅まで歩いたり、そういうことです。ゴルフだと、ボールの後ろに立って、クラブで打つ方向を指し、ボールの横に移動して構えて。。みたいな一連の必ずやる動作。

そして覚えてほしいのが、この"ever"。これは最上級の強め、です。「今まででベストのヒッティング前のルーティーンか?」となります。

「この英語の先生、最高だよ、間違いなく。」= He is the best English teacher, ever. とかに使えますね。

twirl = グルグル回す、menace = 脅す / menacingly = 威嚇するように

ちょっと気をつけてほしいのが、unique の意味。「他と違う」という意味であって、日本語的な「おもしろい」という意味はありません。

「バットをぐるぐる回したり、飛び跳ねたり、威嚇するように指差したり。。この日本の高校生は投球前に独特なウォーミングアップをする」

インターネット時代はすごいですね。この動画に対して、なんとサイヤング賞投手がコメントを。。

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This is one of the funniest things I've ever seen. 

これ、このまま覚えましょう。

「今まで見た中で最もおもしろいものの一つだ」です。

This is one of the most interesting movies that I have ever seen.

This is the fastest car that I have ever driven.

など、使い勝手がよすぎます。

Kinsler というのは彼のチーム (Detroit Tigers) のチームメートの主力打者。he's doing this today は、今日やってみる(と言ってた)。現在進行形で近未来を表す形。in the box = バッターボックスで。

日本の県予選の話題が全世界をかけめぐる。時代はグローバルです。